手話通訳されない専門用語

手話通訳されない専門用語

 2年以上前になる福島第1原発事故直後の対応で、元首相が提訴したのニュースを見て、原発事故は未解明かつ未収束のままなのではなかろうか、と思う。
中途失聴者の私自身にとって「宿題」と感じていたのが、専門用語が手話通訳されないままだった、原発事故の問題だ。声を挙げておかねばと思った。
 原発事故直後の記者会見では、テレビの放送画面では、音声が文字表示されており、首相官邸の現場では手話通訳が付いていた。手話は少ししか理解できない私でも、遅れて表示される文字と比較しながら手話通訳者も見ることができた。
 ところが、特殊な専門用語などは手話表現不能なためか、結局、重要な部分がほとんど通訳されないままとなっていた。手話通訳者も「仕方がない」と思っているかのように見えたが、そこに手話では対応不能の問題が放置されたままであることに着目されるべきと考える。関係者の熟慮を求めたいと思う。

以上は、2013年7月27日付け神戸新聞朝刊の「発言」の欄に紹介されていた内容です。
中途失聴者の立場での投稿です。私は、この内容についても、「確かに手話表現不能」という部分はあるのだろう、とも感じています。新しい言葉がうまれる度に、その言葉の意味をつかんで手話表現をするのですが、追いついていないという現実もあります。たとえば、最近では「アベノミクス」という言葉が健聴者の間では、使われることがあるのですが、それを意味を知らないろう者の人に対して、手話表現で「アベノミクス」を伝えるのは私にとっては、とても難しいことです。

そういうことを考えながら、今回の新聞記事を見ていました。

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